このブログでは今年に入り
たびたび3Dプリンターでいろいろ造形しております
使用している3Dプリンターは
熱溶解積層方式(FDM方式)
と呼ばれるもので
ワイヤー状の専用樹脂を熱で溶かしつつ
積層しながら造形していくという方式です
1.FDM方式の限界
3Dプリンターを購入するのは初めてだったこともあり
最も一般的と思われるこのFDM方式のプリンターを購入したのですが
積層した跡がどうしても残ってしまいます
このようないわゆる道具(これは掃除機のヘッド)
の場合は表面に積層跡があっても気にならないのですが
キャラクターの造形の場合(以前作ったメガグラージさん)
このように表面のシマシマ跡がどうしても気になってしまいます><
極力レイヤー層を薄くしてもFDM方式では残ってしまうのです
また、ヤスリで跡を消そうにもこの樹脂は固まるとすっごく固くて無理!
2.光造形式3Dプリンターの導入
というわけで、今後の造形方針から考えると
どうしてもフィギュア的なものが多くなることから
今回
光造形方式の3Dプリンター
を購入しました!!
これ!
中国のメーカー QIDI TECH社 の Shadow 5.5S という機種です
光造形方式とは簡単に説明すると
「造形物が作られるステージを
特定波長の光を当てると固まるレジン(液体)に浸し
そこに光を当てることによってステージ上に固まったレジンが造形されていく」
というものです
・・・
うまく説明できてませんね(^ν^)
詳しくはGoogle先生に聞いて下さい(ごめんなさい)
この光造形方式の大きな特徴としては
精度!
と
それに伴う表面の平滑さ!
つまり、複雑な形状で表面が滑らかな造形物を作ることができる(はず)!!
ちなみに私、光造形方式の3Dプリンターはとてもお高いと思っていたのですが
最近の一般的な機種を含め大体3万~5万程度で購入できるのですね
いや~、技術の進歩ってのは凄まじいものです(そしてありがたいことです)
3.試運転
とりあえず試運転してみました(レベリング調整とかはやってます)
光造形用のレジン(別売り)を槽に入れて
スタート!するとステージが下がりレジンに浸されます・・・
ステージは徐々に上昇しステージ下側にレジンが1層ずつ固まって造形されていくので
光造形方式では「逆さま」に造形物が積層され作られていくのです・・・
~省略(イロイロごたごた作業がここである)
できました!(サンプルデータの網目中空ブタくん)
光硬化したレジンとは言え、このままでは若干まだ柔らかいので
2次硬化する必要があります
外に出して日光に暫く当てるのも良いのですが、
ここはネイル用光硬化機を使いました(この為に買った)
2分ぐらいかな?
結構硬くなります(意味深)
サイズ比較用にいつもの秋山殿ねんぷちと
このサイズでこの精度!
スゴくないですか!?
FDM法と違って糸ひくこともありませんし
表面もつるっつるです
大きな鼻の一部に若干積層跡は見えますが
レジン自体は切削性が十分にあるため(通常のガレージキットとかと同じ感覚)
ヤスリで軽くこすれば積層跡は消えます!!
4.本機の大まかな特徴
・上下に移動する必要のあるステージ(造形物が作られるとこ)のZ軸が2軸で
安定する(Z軸がぶれにくい・・・らしい)
・稼働音は静か
・換気装置が付いているためか、蓋(カバー)をすればレジンの匂いがほぼ漏れない
※ただ部屋の換気はした方が健康面で良いでしょうね
・造形できるサイズは115mm*65mm*150mm
・レベリングは手動だがやってみると楽だった
まあ、まだ光造形3Dプリンターに関しての知識が適当なので今後慣れてく予定・・・
5.注意点
レジンを使うということで、
・造形物についているレジンの洗浄や機器の掃除のためにIPAを大量に使います
・IPAは有機溶剤なので手袋(ニトリル手袋)、マスク(有機ガスマスク)が必須
・上記の理由で部屋の換気も必須
・・・と
健康面に大きく気を遣う必要があります
私の場合ガレージキットをいじっていたので大抵の道具はありましたがね
液体レジンを使うということから、
少し不安でしたがなんとかやって行けそうです(?)